ペルー*未接触部族の保護地区で行われているマホガニー(センダン科マホガニー属の高木)の違法伐採が航空写真によって明らかになった。ラウンドリバー保護研究所のChris Fagan氏が撮影した写真では、Murunahua保護地区の中に違法伐採キャンプが設置されており、そこに住む未接触原住民として知られるMurunahua Indiansが危険にさらされていることがわかった。
「写真に写っている4つのキャンプが活動していると考えられる。保護地区での違法伐採は、現地に住む原住民にとって深刻な問題である。未接触部族にとって外部から病原菌がもたらされるだけでなく、違法伐採者と彼ら部族の間では長年武力による争いが起きている。」とFagan氏は言う。
森林破壊が進むペルー 写真提供 Rhett A. Butler |
ペルー政府は、石油開発に対する抗議を行った原住民らに発砲したと最近批判されたばかりである。過去、ブラジル政府が違法伐採業者らが原住民の住む地域を横切ってペルー国境からブラジルに入ってきたと指摘したにもかかわらず、ペルー政府は伐採業者の保護地区への侵入を否定した。
違法伐採者達は、孤立して暮らしてきた未接触部族のMurunahua Indiansたちにとって恐怖であり、特に彼らは外部からの病原菌に感染しやすく、過去に伐採業者からの感染で人口が半減したことがある。
*未接触部族:現代文明に接触したことがない、森の中などで原始に近い生活をしている小集団のこと。文明から隔離された地に住んでいたため、外界からの病気に対する免疫を持たない。外部の人間が接触することで、深刻な病気が部族内に広がる可能性がある。現在ペルーには約15ほど未接触部族が存在すると推測されている。
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