地球温暖化の影響で、ミシガン州の哺乳類たちが北上、他の種にも影響を与えていることが新しい研究でわかった。
研究者達は9種類の小型哺乳類の分布と生息数を、30年以上の捕獲調査データと、過去100年をカバーしたリサーチミュージアムの記録から調査した。研究者達はこの9種類の哺乳類をカバーした14,000を超える資料を利用した。
「私たちはミシガンに生息するごくありふれた、生態学的衝撃を受ける可能性のある哺乳類の話をしているのです。」と主著者であるPhilip Myers教授(ミシガン大学エコロジーエボリューション生物学)は言う。
「この小型哺乳類達は種を分散させ、種、木の害虫を食べ、木が育つために必要なきのこ類を分散させ、そして膨大な数の肉食性の鳥、哺乳類、蛇たちの獲物となります。しかし、北部に生息する種が南部に生息する同等の種に取って代わられることが生態系に何も害なく過ぎていくのか、それとも壊滅的なダメージを与えるのか、私たちは知るべき自然の過程を十分把握できていないのです。どちらもありえるのです。」
Southern red-backed voles are in decline due to climate change. Photo by: D. Gordon E. Robertson. |
ジャーナル誌”Global Change Biology“に発表された研究では、北部に生息するウッドランドディアマウス、ムササビやモモンガ、ウッドランドジャンピングマウス、シマリスが生息数減少に直面している中、南部に生息する4種の哺乳類シロアシマウス、南部のムササビやモモンガ、東部のシマリス、そしてコモンオポッサムの生息数が増加していると報告されている。
14,000もの記録の採集、調査後、なぜこれらの哺乳類たちが北上しているのか研究者達は一つの答えを導き出した。
「Great Lake地方北部の森が伐採や山焼きによってほぼ壊滅状態にあった1800年後半から1900年前半と比べると、現在森は増加しています。しかし、この森の回復は哺乳類たちの北上には関係していないのです。森が回復しても哺乳類達は北上していますし、それが通例となってきています。実際、森が伐採された状態のほうが生態系がうまく機能していたこともあるのです。」
それに付け加え,この小型哺乳類分布地域変化は、過去50年以上で人口が増加したミシガンの下半島と、減少した上半島と同じパターンを表した。これら小型哺乳類の北上と人口との関係もなかったのである。
科学者達の気候変動における次の着眼点は、上半島の16の異なる観測所から収集される毎日の最低最高気温データである。1970年から2007年の間、平均最高気温より、平均最低気温が上昇するという著しい気温の変化を発見。この発見が気候変動が哺乳類の分布地域変化の主な原因であるという確信を導いた。
北アメリカで行われたオンタリアとウィスコンシンを含めたほかの調査でも哺乳類の北上が確認されている。
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