- 研究者達は、2013年にベトナムのライチャウ省とトゥエンクアン省の石灰岩の丘を覆う森林を調査している間に初めてこのカエルの標本を収集した。
- このカエルのDNAおよび形態、鳴き声を分析し、近縁種と比較した後、研究者チームはこのカエルが確かに新種だということを確認した。
- 残念ながら、研究者たちはこの新種が既に絶滅の危機にさらされていると考えており、IUCNレッドリストに絶滅危惧II類(vulnerable)として記載することを勧めている。
北ベトナムの険しい石灰岩の丘で、科学者たちは小さな石の欠片のように見える新種のカエルを発見した。
研究者たちはそのカエルをストーン・リーフ・リター・フロッグ、またはラテン語で石を意味するpetraと「~のような姿の」を意味する-opsに因んで、Leptolalax petropsと名付けた。研究者たちは、そのカエルはわずか2~5センチメートル(0.8~2インチ)で鈍い茶色の体色と金銅色の虹彩を持つ、とZootaxaで公表された新たな論文で報告した。
「メスの非常にざらざらした質感の皮膚が私にとって最も目立った特徴だった。その特徴は、彼らを小石の一部であるかのように見せていた。」と、論文執筆者でオーストラリア博物館研究所(Australian Museum Research Institute)の両生類爬虫類保全生物学の学芸員であるJodi Rowleyはメールの中で言った。
Rowleyと彼女の同僚たちは、2013年にベトナムのライチャウ省とトゥエンクアン省の石灰岩の丘を覆う森林を調査している間に初めてこのカエルの標本を収集した。研究者たちは、その時点で知られている種の特徴に合わなかったため、その小さなカエルが新種の可能性があると考えた。カエルの石に似た外見と高く早いペースの求愛の鳴き声は特に独特だった、とRowleyは言った。
このカエルのDNAおよび形態、鳴き声を分析し、近縁種と比較した後、研究者のチームはこのカエルが確かに新種だということを確認した。「石のような外見とそれらに紛れて生きていることが、このカエルを今まで発見されないままにしてきたのでしょう」と、Rowleyは言った。
残念ながら、研究者たちはこの新種が既に絶滅の危機にさらされていると考えている。
ストーン・リーフ・リター・フロッグは、現在ライチャウ省とトゥエンクアン省の2つの地点でしか見つかっていない。さらに、このカエルの石灰岩の生息地を覆う常緑樹林は急速に失われている、と著者たちは書く。「我々はカエルを発見したエリアでさえ森林が失われていることを観察した。」と、Rowleyは言った。
彼らの観察に基づき、研究者たちはこの種をIUCNレッドリストに絶滅危惧II類(vulnerable)として記載することを勧めている。
「このカエルに関してはとても多くのことが謎に包まれている。オタマジャクシについては何も知られておらず、今まで50匹以下の成体が記録されただけだ」と、Rowleyはブログ に書いた。「この生きた小石が、我々がそれらについて多くを知る以前に失ってしまった生物種たちのリストに載ることから守られることはとても重要なことだ。」
Citation:
- Rowley JJL, et al (2017) A new species of Leptolalax (Anura: Megophryidae) from northern Vietnam. Zootaxa 4243 (3): 544–564. DOI: http://dx.doi.org/10.11646/zootaxa.4243.3.7